着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)/着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)の臨床研究に参加ご希望の方へ

着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)/着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)の有用性を検討する多施設共同研究への参加に関して

PGT-A/PGT-SRの臨床研究は日本産科婦人科学会および各医療機関の臨床研究倫理審査委員会の承認を受けて行われるものです。参加ご希望の場合は、来院時配布の説明書をよく読んで頂き、「同意書」にご署名が必要です。

対象者

【PGT-A】

  • 直近の胚移植で2回以上連続して臨床的妊娠がない方
  • 過去に臨床的流産を2回以上反復している方

【PGT-SR】

  • ご夫婦のいずれかに染色体構造異常を有する方

着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)/着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)の方法と流れ

 顕微授精を行い胚盤胞から一部細胞を採取し、aCGH (array comparative genome hybridization)またはNGS (next generation sequencing)を用いて全染色体の異常の有無を検査します。この検査では、染色体数の過不足(異数性異常)やご夫婦の染色体構造異常に起因した胚の染色体不均衡型構造異常を検出します。ただし、微細な染色体異常、均衡型構造異常、倍数性異常(検査法による)、遺伝子異常などは検出できません。着床前検査には2〜3週間かかるため胚は一旦凍結保存し、遺伝カウンセリング外来等で検査結果の説明を受けてから次周期以降に融解胚移植を行います。

検査を受けるまでの流れ

まずはお電話ください
着床前検査または相談ご希望の場合は当院電話番号、054-288-2882までお気軽にお電話ください。
(音声ガイダンスに沿って「♯」→「1.治療について」に進み、スタッフへ「着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)希望」もしくは「着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)希望」とお伝えください。)
当院を受診
当院を受診していただき、遺伝カウンセリング担当者から、簡単な説明と説明書・同意書をお渡しします。
当院通院中の方は、受診の際、スタッフへお申し出ください。
より詳しくご説明
臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリング(PGT-A/PGT-SRについて詳しく説明します)
同意書の提出
PGT-AまたはPGT-SR参加同意書、ARTの同意書提出をお願いします。
検査開始
体外受精または顕微授精、PGT-AまたはPGT-SRへ。

※「当院を受診」〜「検査開始」までの流れに、約1〜2カ月程度のお時間がかかります。

検査の流れ

検査の流れ

※SRの方は、治療開始前の夫婦染色体検査が必須となります。他施設での検査を受けられている方は詳細結果をご用意ください。

研究期間について

 登録期間は各体外受精を行う施設の倫理委員会で承認された日から2022年12月末日です。なお、胚移植を行い妊娠された場合は、12週時に妊娠継続の有無を調査させていただきます。妊娠・分娩経過を確認する調査期間は2023年12月末日です。

費用について

着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)/着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)は保険診療として認められていないため自費診療となります。なお、今回の臨床研究期間に限り、以下の費用で実施します。

項目費用
遺伝カウンセリング・結果説明費用(採卵周期あたり、検査前・後各1回)3,300円(税込)
PGT-A/PGT-SR解析維持費用(採卵周期あたり)各22,000円(税込)
PGT-A/PGT-SRにかかる費用(通常の顕微授精の費用に加えて)・生検代(胚盤胞1個あたり)各33,000円(税込)
・解析代(胚盤胞1個あたり)各55,000円(税込)

※登録後の同意書撤回には、それまでにかかった費用をご負担いただきます。

検査結果と移植可能胚盤胞について

 診断は外部解析検査所に委託し、診断結果は2〜3週間で分かります。結果は遺伝カウンセリング外来で臨床遺伝専門医より異数性胚の有無のみお伝えします。その結果、移植可能とされる胚は染色体の数的異常がないと判断された胚盤胞胚です。複数の胚が移植可能と判断された場合は、最も適していると判断した胚1個だけ子宮に移植します。なお、PGT-A/PGT-SR解析では移植に適さないと判断された胚の中に妊娠継続可能な胚が含まれることがあり、そのような胚のみの場合の対応は、担当医との相談が必要になります。

注意事項

  • SRの方は、検査の前後に当院の臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを必ず受診してください。
  • 本診断は胚の時点での異常を検査するもので、出生児に全く障害がないことを保証するものではありません。
  • 妊娠成立後さらに正確な染色体検査を希望する場合は、羊水検査などの出生前診断が考慮されます。
  • 本診断を受けても、染色体異常以外の原因による着床不全や流産を完全に防ぐことはできません。
  • 出生児の性別を選ぶことはできません。
  • 基本的には正常受精した全ての胚を胚盤胞まで培養します。
  • 妊娠成立後は、妊娠12週まで生殖周産期外来で経過をみせていただきます。
  • 日本産科婦人科学会への報告義務があります。
  • 検査会社より依頼があった場合、夫婦染色体異常有無の詳細について提示する可能性があります。

個人情報の保護

 本研究であなたのデータを取り扱う際は、名前や住所などの個人情報を削除して、あなたの個人情報が特定できないように研究用のIDで識別し、データは、独自に割り付けた研究対象者識別コードで管理されます。これにより本研究で得られた情報を公表する際には、研究対象者が特定できないように配慮されます。

実施報告義務について

  • 本法を実施した症例について、必要な臨床データの報告を行う義務があります。報告では胚の解析検査の実施と解析検査後の胚移植の実施の内容が含まれます。
  • 妊娠成立し、当院より分娩施設へ転院後は、分娩を取り扱う他の医療機関から、妊娠から出産に至る敬意について報告を受ける義務があります。

お問い合わせ先

着床前検査または相談ご希望の場合は当院電話番号、054-288-2882までお気軽にお電話ください。
(音声ガイダンスに沿って「♯」→「1.治療について」に進み、スタッフへ「着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)希望」もしくは「着床前胚染色体構造異常検査(PGT-SR)希望」とお伝えください。)


不妊治療 俵IVFクリニック

〒422-8066 静岡県静岡市駿河区泉町2-20

Tel. 054-288-2882 [ 地図はこちら ]

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