遺伝カウンセリング外来
遺伝カウンセリング外来とは
臨床遺伝専門医であり、生殖医療専門医の医師が不妊症診察にかかわる遺伝医学的問題に対応します。遺伝学的検査や治療を選択するにあたり、医学的・遺伝学的根拠に基づく情報を分かりやすく説明することで、遺伝性疾患をお持ちの患者さん・ご家族・その血縁者のみなさんが自ら意思決定を行えるよう支援いたします。
このようなことに対応する外来です
- 不妊診療のなかでの遺伝医学的問題のご相談。
- 生殖補助医療の人工的操作について遺伝医学的影響等に関するご相談。
- 着床前検査(受精卵検査)に関して現在の適応、問題点などのご相談。
- 新しい出生前診断の母体血中胎児染色体検査の適応と問題点などのご相談。
- その他婦人科関連の遺伝性腫瘍に関するご相談(遺伝性乳がん卵巣がん、リンチ症候群など)。
遺伝カウンセリングに関わりの深い内容
次のような心配がある方に受診をおすすめしています
- 高齢妊娠が心配(特に40歳を過ぎている方におすすめします)。
- 流産を繰り返してしまわないか心配(先に不育症検査を受けることをおすすめします)。
- がんを患っている家族や親族が複数いる。自分もがんになってしまうのでは?
- 若くしてがんを発症した家族、親族がいる。
- 出生前検査、出生前診断について詳しく知りたい。
- 胎児の検査を受けようかどうか迷っている。夫婦や家族で意見が合わない。
- 産まれてきた子供に先天性の病気があったが、次に産まれてくる子供も同じ病気かどうか心配。
- 自分や子供の先天的な疾患(生まれつきの疾患)について相談したい。
- 自分や親族の病気が子供に遺伝するかが心配。
- 自分が将来、親や親戚と同じ病気にかかるのではないかと心配。病気が遺伝するかどうか知りたい。
- 自分や子供の先天的な病気や遺伝性の病気の話を他の家族にどう伝えたらよいか悩んでいる。
- 遺伝性疾患についての情報が欲しい。
- 染色体検査や染色体異常について知りたい。
- 遺伝子診断について詳しく知りたい。
- 重症男性不妊症や無精子症の遺伝子検査を知りたい。
遺伝カウンセリング外来 診療日・料金
担当医師 | 俵 院長、村林 奈緒 医師、松本 雅子医師 (臨床遺伝専門医、生殖医療専門医) |
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診療日 | 毎週水曜 14:00〜 診療日以外のご予約をご希望の方はご相談ください。 |
ご予約 | 予約制となっております。お電話または受付にてお申し込みください。 Tel. 054-288-2882 |
カウンセリング料金
当院に通院中の方 | 初回は 6,000円(税込6,600円):約40分 2回目以降 3,000円(税込3,300円):約30分 |
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当院に通院されていない方 | 初回は 10,000円(税込11,000円):約40分 2回目以降 5,000円(税込5,500円):約30分 |
*全額自己負担となります。
*カウンセリング前にスタッフによる問診(約30分)と、カウンセリング後にアフターカウンセリング(約15分)があります。
臨床遺伝専門医とは
臨床遺伝専門医は、医療分野における遺伝子に関わる様々な問題に対応することができる医師です。生殖医療(不妊症・不育症)の専門クリニックである当院は、晩婚化により高齢出産の割合も多くなっている事から、遺伝学的な問題は不妊治療とは切っても切り離せない分野となっています。臨床遺伝専門医は2024年3月28日現在、全国に1,893名、静岡県内に58名。当院では、俵院長、村林医師、松本医師の3名が臨床遺伝専門医の資格を取得しています。臨床遺伝専門医が常勤で在籍する不妊治療専門クリニックは静岡中部で当院のみです。
+++++ 以下、臨床遺伝専門医制度委員会HPより抜粋 +++++
遺伝医学研究の進展に伴い、遺伝子情報の医療への導入は不可避な時代となってまいりました。臨床遺伝専門医はすべての診療科からのコンサルテーションに応じ、適切な遺伝医療を実行するとともに、各医療機関において発生することが予想される遺伝子に関係した問題の解決を担う医師であり、次項の能力を有することが期待されています。
1)遺伝医学についての広範な専門知識を持っている。
2)遺伝医療関連分野のある特定領域について、専門的検査・診断・治療を行うことができる。
3)遺伝カウンセリングを行うことができる。
4)遺伝学的検査について十分な知識と経験を有している。
5)遺伝医学研究の十分な業績を有しており、遺伝医学教育を行うことができる。
生殖医療に関する遺伝カウンセリング受入れ可能な臨床遺伝専門医*
生殖医療に関する遺伝カウンセリング受入れ可能な臨床遺伝専門医は全国に207名(2022年9月1日時点)、静岡県内では俵院長を含む5名のみです。
※以下 日本産科婦人科学会HPより抜粋
下記のカウンセリングにかかわり、生殖補助医療のより適正なご利用のお役に立てられるよう努めています。
- 不妊診療のなかでの遺伝医学的問題に対応します。
- 生殖補助医療(体外受精・顕微授精等の近年の生殖医療の中での人工的操作について遺伝医学的影響等に関する不安に応えます。
- 着床前診断(受精卵診断)に関して現在の適応、問題点などのご相談に応じ、適切な遺伝カウンセリングを行います。
※『生殖医療に関する遺伝カウンセリング受入れ可能な臨床遺伝専門医』
下記の医師は産婦人科専門医でかつ、日本人類遺伝学会、日本遺伝カウンセリング学会認定の臨床遺伝専門医の資格をもち、生殖補助医療領域の知識に習熟し、本領域での相談に積極的に応需する臨床遺伝専門医です。
参考:もっと知ってほしい 婦人科がんのこと
慶應義塾大学の平沢晃先生が「遺伝性の婦人科がん」について説明しています。
・遺伝性の婦人科がん