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ラジオフォーラムしずおかマイトーク(2016年7月17日放送の内容)

澤さん
こんにちは澤木久雄です。では、さっそく本日のスタジオのゲストをご紹介します。医療社団法人 俵IVFクリニック 理事長でいらっしゃいます、俵史子さんです。よろしくお願いします。

俵史子院長
よろしくお願いします。

澤さん
まずさっそくなんですが俵さん。IVFクリニック..どんな施設なんでしょうか?

俵史子院長
はい。IVFというのは不妊治療の一つの名前で、体外受精っていうものなんですけれどもね、なので私は産婦人科医で、その中で不妊治療を専門にしています。

澤さん
体外受精を中心とする、いわゆる不妊治療の施設ということなんですね。

俵史子院長
はい。そうです。

澤さん
IVFっていうのは、体外受精っていう意味があるんですねー。

俵史子院長
そうなんです。はい。

澤さん
いやいやいや、初めて知りました。ただ、今おっしゃった不妊治療ですけども、あの本当にそのご相談にこられるご夫婦といいますか、男性女性ともに実に深刻なテーマでもあると思うんですが、デリケートでもいらっしゃると思うんですけども。実際に相談を受けられて、どんな方が多いんでしょうか?

俵史子院長
そうですね、ご年齢的にも20代の方もいらっしゃれば40代の方もいらっしゃいますね。年齢層幅広いですし、お仕事されてる方もそうじゃない方も、みなさん本当にお子さん欲しいという思いで当院に来ていただいてますね。

澤さん
あー。なるほどね。そういうご相談にこられた方に、まず俵さんとしてはどんな風な切り口でお話を進められるんでしょう?

俵史子院長
そうですね。まぁやっぱりご夫婦のいろんな考え方もありますからね。すごく積極的な治療をしていきたい方もいれば、あくまでも自然妊娠を臨みたいという方もいらっしゃるので、そういう要望も聞きつつですね、計画をプランを立ててあげて、目標を立てやすい状態で治療に進んでいくっていうのを心掛けています。

澤さん
あぁ、そうですか。よく年齢が増すほど、いわゆる妊娠率が下がっていくということを伺うんですけど…実際その通りなんでしょうか?

俵史子院長
はい、その通りなんですね。年齢っていうのは多くは女性側に関係しますので、女性の年齢が高くなると妊娠率が下がるというのは、事実です。

澤さん
んーんー。たとえば、何十代だと何%ってことは言えるんでしょうか?

俵史子院長
そうですね。たとえば不妊治療の中で体外受精というのが1番妊娠率が高いんですけれども、その治療での妊娠率としますと、たとえば30代の前半くらいまでは30?35%くらい。ただ、40歳を過ぎられますと10%代、45歳くらいになりますと数%くらいっていうのが妊娠率なんですね。

澤さん
んー、ですから、そのへんをみなさんね、ご自身の年齢もあるでしょうから。いろいろ悩みながらご相談されるということでしょうね。

俵史子院長
そういうことですね。

澤さん
で、具体的に不妊治療の種類もいくつか、体外受精のことも出てまいりましたけど。主だったもので、どういったケースがあるんでしょうか?

俵史子院長
そうですね、不妊治療には大きく分けましてね、一般不妊治療といわれるものと、生殖補助医療というものに分けられます。一般不妊治療は、あくまでも自然妊娠を期待した治療なんですが、生殖補助医療の方は体外受精や顕微受精など、いわゆる高度な治療というのが含まれます。

澤さん
高度な治療。具体的にはどういった治療方法なんでしょうか? その体外受精…

俵史子院長
体外受精、顕微受精っていうのは、まず卵子を女性の体の中から取り出すというところから治療がスタートするんです。ですので、受精をさせる場というのは体の中ではなく、外なんですね。で、受精した卵子は胚という名前になりますが、その胚を最終的に子宮に戻してあげる。なので、1度体の外に取り出すという治療が生殖補助医療なんですね。

澤さん
精子と卵子を体外で受精させて、改めて子宮内に戻すということなんですねー。

俵史子院長
はいその通りなんです。

澤さん
なかなか難しい作業になるんでしょうか?

俵史子院長
はい、もちろん。そういう治療については技術者がおりますので、そういう技術者が受精をさせる・卵を育てるということを行っています。

澤さん
んー、では俵さんのところでは、いわゆる体外受精の治療がメインでいらっしゃる?

俵史子院長
うちはそういう生殖補助医療、体外受精などを含めた治療ももちろん行っていますし、自然妊娠を希望される方を対象にした一般不妊治療、タイミング療法や人工授精という治療、そういうのも全て行っています。

澤さん
さまざまな治療法がね、あるわけですよねー。

俵史子院長
そうですねー。

澤さん
最初におっしゃった、その体外受精の場合ですけども。いわゆる、その治療期間というのはどのくらいなんでしょうか?

俵史子院長
あー。そうですか。

澤さん
最初におっしゃった、その体外受精の場合ですけども。いわゆる、その治療期間というのはどのくらいなんでしょうか?

俵史子院長
1回の治療で大体一通りの治療をしまして数カ月単位でかかってきます。

澤さん
やっぱりある程度期間を見なくてはいけないということで…

俵史子院長
そういうことですねー。

澤さん
なかなか精神的にもね、大変なものがあるかもしれませんよね。

俵史子院長
はい。どうしてもストレスもかかってしまうような治療でもありますので、我々のクリニックでもそういう精神面のサポートだとかね、そういったところも一生懸命しているところです。

澤さん
んー。それから、よく聞くんですが、こういうケースにはなかなか保険がね、適用されないということも聞くんですが、実際どうなんでしょう?

俵史子院長
そうですね、一般不妊治療の多くは保険適用がある場合が多いんですが、生殖補助医療になりますと自費診療になるんですね。で、今はただ国の制度、地方自治体の制度として助成制度っていうのもありますので、かかった費用の一部をね、負担していただけるっていうものもあります。

澤さん
それは自治体、町々によっても助成の度合いが違うっていう?

俵史子院長
そうですね、全国の統一の基本的な助成があり、さらに自治体でプラスした助成がありますね。

澤さん
ぜひそういうものをね、利用していただきたいですよね。

俵史子院長
もちろんです、はい。

澤さん
ただあのー、俵さんね、こういった不妊治療。もちろん妊娠されることが望ましいのですが、ただ世の中は社会的な背景とか、環境を考えますと、何かむしろ逆行して大変な時代になっていると思うんですけどもね、そのへんはみなさん、来られる方いろいろやっぱり悩みを持ってらっしゃるんですか?たとえば勤務時間が長いとか、なかなか土日が夫婦で休めないとかですね、よく聞きますよねぇ?

俵史子院長
そうですねー。やはり多くの患者さまはストレスを抱えてるよっていうお話をされる方も多いんですね。ただね、皆さん今のこのご時世ストレスを全くゼロにした状態でね、不妊治療に臨むこともやっぱり難しいですから、それをいかに軽減するかっていうところをね、いろいろ相談したりするケースは多いですね。

澤さん
あーそうですか。まぁそういったことを含めてクリニックとして患者さんと、いろんな分野から相談に乗って治療もされるということで、そうすると医療体制、つまり受け入れる先生方、医師をはじめとするそのへんの皆さんの指導といいますか、そのへんも俵さんご自身されてるわけでしょう?

俵史子院長
はい、そうですね。私は浜松医大というところの卒業なんですが、大学の学生の講義に行ったりすることもありますし、たとえば臨床実習の受け入れ先でもあります。また多くの県内にいらっしゃる不妊治療を勉強したいという先生を、うちで受け入れてですね、いろいろ指導しているっていうのもありますね。

澤さん
じゃ、お医者さんたちを指導されている立ち場だと。

俵史子院長
そうですね。静岡はですね、やっぱり全国的に見ても不妊治療は後進県だというふうに言われてたんですね。

澤さん
おやおや

俵史子院長
なので不妊治療を専門にする施設は、かなり最近になってはじめて増えてきたという現状で、やはり大都市に比べますと、かなり少ない。やはり不妊に携わる医者の数も少ないということで、数を増やすということもそうですし、レベルを常に全国トップのレベルを目指したカタチで行っていきたいっていう想いの中で教育をしているっていうところです。

澤さん
あぁ、そうですか。医師の数も増やさなきゃいけないんですけども、おっしゃったようにレベル、質の向上もね、合わせてやっていかないと患者さんのためにならないという、なかなか難しいですよね。医療というのはね。

俵史子院長
そうですね。もちろん我々も単に医療を提供するじゃなく、それが結果としてやはり妊娠というゴールに導けてはじめて成功といいますかね、ゴールですので、妊娠に導くために何をしたら妊娠率向上につながるか、そういうことは日々考えながらやってまして、大変でもあるんですけれどもね。

澤さん
んー、そうですよね。やはり心の方面のケアっていうものもね、要するに希望を捨てないでほしいっていう…やっぱりそういったアドバイスっていうのも必要になってくるでしょうしね。

俵史子院長
そうですね。はい。

澤さん
なかなか大変なお仕事だと思います。さて、そういったお忙しい俵さんですね、好きな言葉を書いていただいたんですが…なかなかね、これ儒学者の佐藤一斎の言葉で、『春風をもて人に接し、秋霜をもって自らを慎む』と、難しい言葉ですけども、これはどういう..どなたのアレですか?

俵史子院長
この言葉はですね、私の父から教えてもらった言葉なんです、で、この仕事をするにあたってこういう気持ちを持って仕事をしていきなさいよっていうとこで、『人に接するときは春の風のように温かく穏やかで、寛大な心を持ちましょう。自分に対するときは秋の霜のように厳しく自分を見つめ、律していかなければならないよ』っていう言葉ですね。

澤さん
お父様は普段から口癖でおっしゃっていたんですか?

俵史子院長
いや、父に「私は社会人としてどういうところに気持ちをおいて頑張ればいいかな?」っていう相談をした時に、そのように教えてくれました。

澤さん
ありがたいですよね。

俵史子院長
はい、本当に。

澤さん
じゃぁ、今でも時々これを思い出しては..ね?

俵史子院長
もちろんです。

澤さん
患者さんに接するとき、そして自分に対するその気持ち。ハッと思ってね、律してらっしゃるということだと思います。それから、お休みなかなか取れないと思うんですけども、時間が空いたときはどんなことをされてますか? 俵さんは。

俵史子院長
そうですね、私は犬を3匹飼っているんです。

澤さん
おやおや!!

俵史子院長
なので犬の世話、散歩、そういうことで時間はあっという間に過ぎてしまいますね。

澤さん
犬の世話? たとえば散歩に連れ出すとか?

俵史子院長
そうですね、はい。

澤さん
でも、いろいろ考えるでしょ? 歩きながら。犬のことだけじゃなくて。

俵史子院長
いやいや..笑 そんなことないです。3匹いるので振り回されてるのでそれどころじゃないです(笑)

澤さん
じゃーいい運動になりますね。さっ、今後のね、俵IVFクリニックをどんなふうに持っていきたいか、若手を育てるということもあるんでしょうけども。そういうことの抱負をお聞かせください。

俵史子院長
そうですね、私どものクリニックはですね、県内で1番というよりも全国的にいい妊娠率を提供できるような、全国トップの施設を常に目指してみんな頑張っているのもですから、それに向けて日々努力を怠らず、邁進していきたいなというところです。

澤さん
先ほど伺っていてね、この分野では静岡県はどちらかとうと後進であったと、やっぱりそれを先進県にしていきたいですよね?

俵史子院長
いやー、本当にそう思います。

澤さん
で、今は国を挙げて少子化対策にいろいろ頑張ってらっしゃるんですが、なかなか社会環境の話も出てくると思いますが、そういった中で本当に悩んでらっしゃる方に妊娠を成功させて、お子さまを持った暮らしをしていただくためにも、俵さんの任務は大きいですよ、これは。是非ともがんばってください。

俵史子院長
はい。どうもありがとうございます。

澤さん
ありがとうございました。本日のスタジオの ゲスト 医療法人社団 俵IVFクリニック 理事長の俵史子さんでした。

不妊治療 俵IVFクリニック

〒422-8066 静岡県静岡市駿河区泉町2-20

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